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2010,8,1.毎日書道展・毎日賞解説 No.4 

2010,8,1.(日)  国立新美術館 2階 2A

第62回 毎日書道展  後期2期  「漢字・大字・刻字・篆刻」

13:00?14:00 毎日賞 「漢字」解説 (作品の前で)

14:00?15:00 毎日賞 「大字」解説 (作品の前で)

15:00?15:30 毎日賞 「刻字」解説 (作品の前で)  

15:30?16:00 毎日賞 「篆刻」解説 (作品の前で)

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? 漢字    赤平泰処 先生

   150倍の確立の毎日賞であるが、漢字部門は全体の41.8%の出品である。
   ?類 : 20字以上の文字数・ 厳しいが感心の高さがある。
         流れ充実した古典の中に新しい風が吹いてきた。
         2行よりも、3行4行作品が多い。
         行書作品が多い。
   ?類 : 3文字から20文字の文字数・?類よりも400点多い。
         大胆な運筆、墨量、激しさ、呼吸感、リズム感を表現。
         隷書や篆書も多く、壁面の隷書から木簡的な動きのある隷書が増えている。

   (廣田真弓先生の作品)
    3文字、紙の使い方巧みである。
    美しく表現された作品である。 

    白の部分の美しさを表現されている。

    行書の横作品や、隷書の横作品は、珍しい。

    多字数の5行の作品。

    「麟鳳遊」
     ゆったり、そして、激しい線が生きている。

    (森本深泉先生の作品)
     点画の方向性の面白さがある。

    造形と線の美しさ。
    白と黒の美しさ、ハーモニー。
    詩を鑑賞して欲しい。
    書いた本人でも、普通の人でも、読めない人が多くなっている。

    (林嘉子先生の作品)
     羊毛で長峰(7?8cm)太さは親指くらい。
     紙は和画宣
     潤渇と細太の味わい表現。

    (高橋春翠先生の作品)
     3行書きで、流れを楽に運筆している。

    (原翠篁先生の作品)
     隷書作品で、羊毛の長峰、和墨の濃墨を使っている。
     細かな配慮の行き届いた作品である。

    木簡調の隷書作品。
    篆書文字が楽しい。
    造形の変化、古典的な行草のスタイルに味わいがある。
    2?3文字の固まりでバランスをとる。
    落款大事、印の色、印の位置の余裕大事。

? 大字     柳碧蘚 先生 

    ソフトで柔らかい線は、薄い紙に書く。
    「辶」 書き易い字であるが、ブレーキの掛け方が難しい。
    イメージトレーニングが必要。
    少字数は草稿に時間書ける。
    多字数は修練に時間かける。
    1本の強靭な線が形を作る。(線質)
    文字の選び方(意味を考える)文字に惚れる。
    墨がたっぷり無いと良い作品が書けない。
    墨は相性がある。
    5?6時間ゆっくりと少し擦って足す。  
    紙は羅門宣等。

? 刻字   薄田東仙 先生

    今回6点の毎日賞作品。
    多くの先人の用いた作品。
    事例がたくさんあるので確認できる。
    作業のポイントとして、「かすれ」は書くと偶然の線を、
    彫るときは実線の線にしていく。
    書を書き、彫る。
    「馬の毛」線質とかすれ
    「羊毛」終筆のかすれた線の表現。
    「木」ばかりでなく、最近「セラミックボード」等に取り組む人がある。
    色があり、立体的であったりと、海外の人が受け入れやすい。
    イスラエルのヘブライ大学2箇所で講座。
    インドで刻字展開催。
    6月にチェコのプラハの国立美術館で刻字展開催。
      

?  篆刻   稲村龍谷 先生

    一番古い文字で印を作る。
    最初、漢字・かな・篆刻(甲骨・金文)の3部門から始まる。
    彫った印と脇の落款が一体となる事が好ましい。
    古典文字の勉強から篆書作品を作る。
    撰文→篆書を探す→字書(白川静)→数千年の歴史→
    デザインする→逆字に書く→印字の凸凹(松丸東魚先生)→
    一気呵成に彫る→印泥付けて押す。
    600点の作品の4点の毎日賞作品の1点
    巽さんの作品の1点。
    徳のある人はでしゃばらない。
    意味を持った言葉、人生訓。
    守拙(ヘタウマ・なぞって彫らない)
    書に通じる点   (1・粗密 2・強弱 3・重心)
    構成を見る。彫り味を見る。
    刀が構成を凌駕する。
    手本が同じでも持ち味がある。
    強い刀法を感じる。
    印とハンコは違う。
    木簡は束ねて泥の上に印を押す。
    枠と文字が一体。
    オーソドックスな仕上がり。
    2000年前の国王の漢の(?)のピーク。
    表現の豊かさ+現代的なもの

2010,7,31.毎日書道展・揮毫会No.2 

2010,7,31.(土)   国立新美術館 講堂にて

第62回 毎日書道展     後期?期 「漢字・大字・刻字・篆刻」

14:00?15:40       会員賞受賞作家揮毫会  見学し
素晴しい揮毫を見せていただいた。
特に、「大字」の筆捌きの見事さに脱帽だった。

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会員2622名中→5名の揮毫

ロシアの文化使節団約20名の見学があった。

?漢字1類  神谷英山 先生

   21文字以上の作品を、3行書きで、2尺×8尺の紙に書かれた。
   濃墨、長峰を使い、丁寧に書かれた。
   筆の上の方を持ち、真直ぐに立てて書かれた筆捌きはお見事でした。

?漢字2類  蕗野雅宣 先生

   3文字から20文字までの範囲の文字数。
   「龍翰鳳翼」の文字を、2本の筆を使い、
   2尺×8尺と6尺×6尺の2種類の紙に書かれた。

?大字書  岩嶋巖峰 先生

   「露」「融」の2作品を、柔軟体操をされた後、踊るように書かれた。

?篆刻  平川四皓 先生

   筆順通りに文字を彫る。
   人前で彫る事はなかった。
   紙の面を象牙や鯨の骨で擦る。
   印泥をたっぷり付けてゆるく押す。
   両手で押す。
   印材を上げる時紙を汚すので気を付ける。
   35,000点の作品全部に印が押してある。

?刻字  高橋政巳 先生

   平鑿を使った。
   大刃多く使うのが専門家で、初心者は鑿の角が欠けてしまう。
   トレッシングペーパーに書き写す。
   書が9割、彫りが1割の世界。
   広葉樹は寝かせてから使う。(桜材)

2010,7,25.(日)毎日書道展・毎日賞解説No.3 

2010,7,25.(日) 国立新美術館  2F? 2A

第62回 毎日書道展、毎日賞の解説 No.3
後期1期「漢字・大字・刻字・篆刻」
会員以下&入選者(姓号 あ?さ行)

13:00?14:00 毎日賞 「漢字」解説 (作品の前で)

14:00?15:00 毎日賞 「大字」解説 (作品の前で)

15:00?15:30 毎日賞 「刻字」解説 (作品の前で)

15:30?16:00 毎日賞 「篆刻」解説 (作品の前で)

? 漢字 加藤有鄰 先生

線質は 漢字1類=隷書も入る。確実性が求められる。
線質は 漢字2類=線のうごめき、表現力が求められる。
金子鷗亭先生は、「文字は踊りである」おっしゃった。
バレエ・フラメンコ・サンバなど、紙に表現する。
筆の強弱、線の遅速 などで、書き込む。
古典の修練によって、文字の変形や新しい展開が出てくる為、
自然の線質になる。
品格は高貴である事大事。
中国では、淡墨作品は無い。
淡墨の作り方は企業秘密である、1?2滴を20分擦って、
さらに手で磨り、相性があり、秘密である。
金文や甲骨文は、現代書に通ずるものがあり、
柔らかい線で穂先が中心を通る。
脇役がしっかりしていると、主役が引き立つ。
「毎日賞」は毎日書道展の「顔」であり、進めべき姿である。

(井堀多美子先生の作品)2類
メモを取れなかった。

(市川豊雲先生の作品)2類
線が重厚で温かい。

(池田勢峯先生の作品)1類
濃墨で書くと線が荒れてくるのだが、きれいにまとめられている。

(井野文代先生の作品)2類
「不染心」、先生とゴミ砂漠を旅した。
宿墨と新墨と3種類を混ぜながら、淡墨を作った。

(島田白露先生の作品)1類
(川越紫鶴先生の作品)1類
メモを取れなかった。

? 大字書 柳碧蘚 先生

1?2文字で表現するデリケートな書。
力量・作風・力強さ が要求される。
肉感的な表現をしたいときは、羅門箋も良い。
上、左は良いが、下まで突き出る事はタブー。
撰文から始まり、書き壊さない事が大事。

(安部芳風先生の作品)
「飛来」、危険度高い作品。スピード感あり。

「湖水」
スピード感があり、ぴたっと止まる。
普通、右から左に書くのだが、(氵)を右に書くと流れが止まってしまう。

(沖春翠先生の作品)
印も左から右に。

(奥平将太先生の作品)
「山風」濃墨作品で、苦しいけど仕上がりはさらっと。

(小谷寛幸先生の作品)
「射」

(井野口芳節先生の作品)
「壑」

(阿潟浜翠燕先生の作品)
「包」

(川上雅弘先生の作品)
「唯」

(清遠瑞先生の作品)
「到」

(小林耿舟先生の作品)
「遷」

? 刻字 薄田東仙 先生

自書自刻を基本とする。
刻字は日本が本家。
アートとして位置付け。
色・立体的・造形的である為、インドやイスラエルからも指導要請。
書を理解する為に刻字する。
前期展に2作品。
偶然に出来る線を、必然の線にする。
深い線とは、彫った線の深みで表現。
縦横で脈絡を表現。
浮き立たせる線:削り落としてもボンドで修正可能
彫る線:こちらの方が難しく、一旦削った線は元通りには不可能。
命を吹き込む。
イスラエルのヘブライ大学で講師を依頼される。
金子卓義先生が亡くなる2週間前、「世界の書と言えるのは刻字になろう」

? 篆刻 稲村龍谷 先生

篆刻は印作品であるが、実印とか認印とは違う。
篆刻は篆書(甲骨文字)。
2,000年前がピークである。
明治に入ってから、遣唐使時代に「印」を伝えた。
100年200年前から、古典文字彫る。
文字を調べる、構成する、彫るの作業。
印篆、彫篆、金文。
縦横四角の中で、朱文、白文がある。
反り、逆反りがある。
偏と旁の粗密や切れの関係などで文字構成が難しい。
前期展に2点の作品。
「集」→「隹隹隹木」  三角形に隹、下に木
「雪」→「旧字体の雪」  雪の結晶を表す

2010,7,19.・毎日書道展・毎日賞解説予定 

2010,7,19.(月)

毎日書道展 毎日賞の解説の予定。

7.25(日)

13:00?14:00 漢字  加藤有鄰先生

14:00?15:00 大字  柳碧蘚先生

15:00?15:30 刻字  薄田東仙先生

15:30?16:00 篆刻  稲村龍谷先生

8.1(日)

13:00?14:00 漢字  赤平泰処先生

14:00?15:00 大字  柳碧蘚先生

15:00?15:30 刻字  薄田東仙先生

15:30?16:00 篆刻  稲村龍谷先生

2010,7,18.毎日書道展・毎日賞解説No,2 

2010,7,18(日)  国立新美術館  2F 2A

第62回毎日書道展  前期?期 「かな・近代詩文書・前衛」
            会員以下&入賞者(姓号 た?わ行)

13:00?14:00  ?毎日賞 「かな」 解説 (作品の前で)

14:00?15:00  毎日賞 「近代詩文書」 解説 (作品の前で)

15:00?16:00  毎日賞 「前衛」  解説 (作品の前で)

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? かな   桟敷東石 先生

   かなは、漢字から来ている。形だけにとらわれてはいけない。
   起承終筆は、蔵法が多くなる、
    蔵法がいけない訳ではなく、露法がいけない訳でもない。
   上手いと思うよりも、作品には人柄が出る。

  (山田勝子先生の作品)
   行の長さを違えて、作品効果をあげている。

  (森廣青寿先生の作品)
   偏と旁のピリット感が良い。直筆線が練れている。
   周到な準備をされた作品。

  (緑川礼子先生の作品)
   穏やかな温かい線質。
   流麗であり、単調でない、ベテランの書。

  (宮本好華先生の作品)
   線質が穏やか、爽やか。
   作品に華やぎがある。

  (松村三幸先生の作品)
   筆が躍動する線を漢字を使いすっきりと納まる。
   作為的でない筆の運びで、自然さと素直さがある。

  (本川万希子先生の作品)
   蔵法の多い筆の運び。
   2行に見えて3行書きのまとめ方に圧巻。

  (松本瑞芳先生の作品)
   最初の書き出しの文字で決まる。
   軽快な書き出し、きりっとしているが力んでない。

  (根岸司黎先生の作品)   ケース入り
   古筆の様。
   漢字を多めに使い、引き締まった美しさのハーモニー。

  (瀧澤栖幸先生の作品)
   渋い線、滑らない線、ゆっくりゆっくり筆を運び、
   節が付いているようである。

  (泊出淳子先生の作品)
   横に8行の素晴しさ。

  (遠山玉茂先生の作品)
   「夕月よ二見の浦の・・・」味わい深い線である。

  (寺島玉伃先生の作品)
   黄色の紙に、字姿小さく、収めている。

  (長沼玲子先生の作品)
   流麗な線が見事。

  (千代谷清州先生の作品)
   静かに進み、華やかに流れて、引き締まっている。

  (高橋紫岺先生の作品)
   明るく簡略化された線で、静か表現。

  (仲田佳世子先生の作品)
   かなりの動きがある作品。

  (舘山佳央先生の作品)
   墨の置き方一つで動きが変わる。

  (土橋礼苑先生の作品)
   あでやかに品が良い。

  (藤井千束先生の作品)
   終始一貫の作。

? 近代詩文書   百瀬大蕪 先生

   作品は解説すべきでない。
   自分は所帯を持つようになって、千円を入れる熨斗袋を書きたいと思った。
   展覧会の楽しみ方、作品の見方、「もし、1つ貰って帰るとしたら?」
   必ず、波長が合うのがあるはずである。
   観察(詳しく調べる)と鑑賞(芸術作品を見て楽しむ)は違う。
   そして、書くときも楽しむ。 書道は楽しむ。
   富士山のご来光、ビデオより本物は感激が違う。
   大きさに因る作品のインパクトの違い。
   作品の対角線の長さの2?3倍の位置で見る。
   半目でピントを合わせない作品の鑑賞。
   戦前  :漢字・かな・篆刻  の3種のみで心で見た。
   近代  :日本人、日本の言葉を近代詩文書で表現。
   32名の審査員による、「150点の1」は、149人の仲間の応援でもある。
   「日展」個性が無い、顔が見えない。
   字の形ではなく、人間を学ぶ。
   毎日書道展は個性を尊重し、書の文化を次世代に伝える役目がある。
   作品は人間の評価である。
   線の厳しさだけでは人の心を和ませない。
   墨を滲ませ、文字を盛り上がって見せる。
   潤滑の文字が飛び出し、文字と文字が語り合っている。
   油絵は、影を作って立体感を出している。
   ヨーロッパアートは立体感、音楽的リズムがある。
   文字は詩文から受けるイメージ。一直線でなく、蛇行線で生きる。
   粗密・余白・余っている白・白をより美しくする為に黒を引く。

?  前衛  大六泉嶽 先生

   福井県の自然豊かな所で生を受ける。
   毎日書道展は18歳でスタートし、
   昭和33年2点の内1点入選した時の感動は一生忘れられない。
   良い物を多く見る目を養う事。
   デリケートな墨の色、墨の四季(春・夏・秋・冬)、墨の魅力。
   紙に横線三本引く時、線で紙を分断するのではなく、
   その文字性から前衛書が生まれる。
   白の緊張感・余白という余った白の空間生かす墨の力。

  (温井和海先生の作品)  「道」
   組み立ての強さ、志向性の高さ。
   ポイントを右にずらし、左の明るさ出す。

  (冨依綾子先生の作品)  「自然に」
   スケールの大きさ表現されている。

  (西村粋香先生の作品)  「無限」
   明るい作。

  (野口加奈先生の作品)  「華」
   淡墨で薄い墨が固まって黒っぽさが残る。

  (真鍋草香先生の作品)  「和」
   奥行きのある深い線で、抽象画、人間性の表現。
      

2010,7,11.毎日書道展・毎日賞解説NO.1と松井如流特別展示 

2010,7,11. (日)   国立新美術館 2F? 2A そして 1F? 特別展示室

第62回 毎日書道展  前期1期  「かな・近代詩文書・前衛」
               会員以下&入賞者   (姓号のあ~さ行)

11:00?12:00  毎日賞 「近代詩文書」 解説 (作品の前で)

12:00?13:00  特別展示 生誕110年記念 「松井如流」 
                    ー書・学一如の生涯ー

13:00?14:00  毎日賞 「かな」 解説 (作品の前で)

14:00?15:00  毎日賞 「前衛書」 解説 (作品の前で)

私は、11:00?13:45 まで、解説をお聞きした。

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? 近代詩文書   百瀬大蕪 先生

    毎日書道展は、日本文化を次世代に受け継ぐ意義がある。
    毎日賞 209点 受賞。
    近代詩文書は、7、177点中  51点の毎日賞 受賞。
    展覧会レベルとしての毎日賞の位置づけ。
    5回(会友)?6回(公募)のチェックがある。
    32人の審査員が、一生懸命書いた作品を見せて頂く。
    鑑賞とは、一定の距離を置いて観て、味わう事である。
    観察とは、調べる事である。違いを分かって欲しい。
    作品の対角線の長さ×2?3倍の距離で観る。
    見ない様にして見て歩き、
    作品のエネルギーとマッチするエネルギーを見つける。
    それから、正面から向き合って見る。
    時代の流れがあり、戦前は、言葉を楽しみ、作品と対話が出来た。
    戦後は、書いてる人も読めなかったり、外国人は絵画として観ている。
    絵画は、色を重ねて立体感を出している。
    文字は、動き出すような線の力で盛り上がった立体感を出す。
    文字には、音楽的なリズムが必要である。
    かな散らし等のリズムには、カラオケに行く事も必要?
    ある時、中国の大書家を日展にお連れしたら、詰らないと言われた。
    古典を勉強する事により、師の文字形体を真似るのではなく、
    個性を鍛錬する事である。
    上手い下手ではなく、たとえ読めなくても、元気が出る作品を書こう。
    淡墨の作品は、元々は中国の南画から来ている。
    書が立体的に見える研究で、ピカソが日本に留学していた。
    油絵に無い味付けは、「滲み」と「かすれ」で表現。
    書道は筆が上下運動をし、習字はどちらかというと平面的である。
    マットの色が出ている作品と、マットの色が出てない作品は、
    作者の意図するものである、小さい紙に目一杯書く事等も含めて。
    U23の作品は、テレビのパフォーマンスの様ではなく、
    古典の臨書を一生懸命している。
    「書は、手で書くものではなく、腕で書くものではなく、体で書くものでもなく、
    人間性で書くものである」と、答えた書家がいるそうな。
  (金井虹鴦先生の作品)
   300枚書かれたそうで、書かないより書いたほうが断然良い。
   最初、目を開いて見、次に目を細めて見ると、心で感じる事が出来る。
   白と黒の立体感が素晴しい。
   「真白なる・・・・」

  (加倉井潤泉先生の作品)
   線の綾が素晴しい。
   「蜜・・・・・」

  (末岡紅樹先生の作品)
   息子さんが作品の前に立たれ、百瀬先生が、家族愛の大切さと、
   「書いた人のドラマがある」と、説明された。
   書くものの種類によって、表現方法を変えてやる。

  (佐藤香舟先生の作品)
   強靭な線がお見事である。

  (小岩香雪先生の作品)
   濃墨でにじみが素晴しい作品である。

? 特別展示 生誕110年記念 松井如流  ?書・学一如の生涯ー
   永守蒼穹先生の説明

   35回展から、読売書道展と毎日書道展が分かれた。
   松井如流先生は、書家、研究者、歌人、指導者を併せ持つ。
   書感の高さ、豊かさは、郡を抜いている。
   上手下手の感覚で見ても、良いか悪いかで見ても、最高水準である。
   ゆったりとした、落ち着き、豊かさ、温かさ、があり、素朴な書。
   努力では、賄いきれない、息遣い、空気の大きさがある。
   梅原龍三郎先生が、「書いてはいけない」と、言われたらしいが、
   松井先生は、技術では書いてない。
   磨崖碑の臨書からは、明るい、豊か、広がりを感じる。
   撰文が大事で、どこで筆を置くかが大事。
   文字造形の揺らぎが無い。
   近代詩文書の先駈けの存在であり、読める書・文字の表情を大事にされた。
   健腕直筆で、大きな作品は全体が見えないのに、厭味が無く、上品である。

? かな 荒井青荘 先生

    かな1類: 細字・臨書・和歌3首以上・俳句5首以上・他
    かな2類: 和歌1首・俳句2首まで
    誤字は、書いてはいけない。
    墨と良い硯が必要。
    素紙や加工紙に書く。
    底辺から3分の2の位置に重心を置き、安定させる。
    筆を立て、渇筆のきれいさを出す。
    その後、全作品の解説をなさった。

? 前衛書 大六泉嶽 先生
 

    

2010,7,10.毎日書道展・揮毫会 

2010,7,10.(土)   国立新美術館 講堂 にて

第62回 毎日書道展 前期1期 「かな・近代詩文書・前衛」

14:00?15:50    会員賞受賞作家揮毫会  見学し

素晴しい揮毫を見せていただいた。

特に、前衛書の揮毫は、初めて拝見した。

会員賞は、会員(2,622名)の中で、26名の受賞。

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? 近代詩文書  大隅晃弘 先生

    濃墨を使い、柔らかな羊毛の筆のタッチは素晴しかった。
    体ごとリズミカルな動きでの作品作りで、筆脈が感じられる。
    受賞した作品と、「不射」の2枚、書かれた。
    古典から学ぶ事、大切にしている。

? 近代詩文書  鈴木裕美 先生

    連筆(筆を2本持つ)という書法で、羊毛の長峰を使われた。
    筆の緩急を活かした線は、素晴しかった。
    受賞作は、400枚書かれ、古典を基本に勉強なさっている。
    受賞した作品と、「沙羅双樹の白き花散る」の2枚、書かれた。

? かな     田井玉曄 先生

    受賞作は、盛り上がりのある3行書きでしたが、今回は2行書きで、
    「青山の嶺の白雲朝にけり・・・・・・」と書かれた。
    受賞作は、下書きをしっかり取り組み、構成を決定してから書かれたので、
    100枚ほどで仕上げられた。

? かな     平井侗子 先生

    受賞作の時使用した紙がなくなってしまい、同じものを購入されたらしいが、
    素紙(加工紙でない)の新しい紙の為、にじみが強く出てしまったらしい。
    深い線、強靭な線を、表現する事を心掛けられてる。
    積み重ねによって、墨色を生かす書を 目指している。

? 前衛書    谷野成子 先生

    受賞作「瀬」、「独」、そして会場から希望された「生」の3枚書かれた。
    受賞作は、「氵」「束」「頁」という、3つの組み立てで、
    白黒の造形バランスを考えた。
    「瀬」は、流動性を考え、「独」は、構築性を考えた。
    「生」は、白を多く表現。
    前衛書の作品の考え方:文字性か造形バランスか
      白黒のバランス・運筆として2度書きはダメ・水平バランスをとる・
      上から下に・左から右に書く
    好きな作品と対話して、鑑賞してください。

    
        

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